
ヒンドゥー教の聖地であるここバラナシのガンジス川は、朝・昼・晩と表情を変えます。
最初に到着した昼間にまずガンジス川を見に行きましたが、そこで見ることができたのは地元の人たちの日常生活。沐浴というよりは、川で泳いだり、川で洗濯したり、川を見ながらのーんびりと過ごしたりと、ガンジス川とともに生きている地元の人々の生活の一片を垣間見ることができたような気がしました。
夕方から夜になると、ガンジス川の雰囲気はまた一変します。

暗くなってから、再度ボートに乗ってみました。

川沿いの建物に明かりが灯り、それがガンジス川の水面に映り、なんだか幻想的です。夕焼けのマジックタイムの色もすごくきれいです。
私たちがボートで向かったのは、「ダシャーシュワメード」というガート(沐浴場)です。このダシャーシュワメードガートは、ガンジス川の沐浴場の中で最も有名なガートで多くの巡礼者が集まる場所です。
ここでは夜になると、プージャと呼ばれる祈りの儀式が行われるということで、それを見に行くことにしました。

向かう途中、川岸で火を燃やしているのを見つけました。
火葬でしょうか?
ヒンドゥー教では、聖なる川であるガンジス川の川岸で火葬を行い、遺灰をガンジス川に流すことが死者への最大の敬意とされているそうです。
以前訪れたネパールのヒンドゥー教の聖地・パシュパティナートでも同じでした。ガンジス川の支流であるバクマティ川の川岸で火葬にし、遺灰をバクマティ川に流していたのを思い出しました。
関連記事:世界遺産パシュパティナートの火葬場で考える「輪廻転生」と「死」と「信仰」

ダシャーシュワメードガートに着きました。
陸も川も、すごい人が集まっています。
建物にライトアップがなされ、きれいです。


プージャをボートの上から見ようと集まってきた人も多く、ガートの目の前はボートの大渋滞です。
ボートの上を渡り歩き、ボートの交通整理をする人や、花を売りに来る人たちも多くいます。

ボートの渋滞もすごいですが、川岸の方もすさまじい人の数です。
この夜の祈りの儀式プージャは毎晩日没くらいから約30分程度行われるもので、誰でも無料で見ることができますが、とにかく人が多いので、近くでご覧になりたい方は早めに行くことをオススメします。
遠くて実際何をやっているのかよく分かりませんでしたが、バラモンと呼ばれるカーストの最高位でありバラモン教やヒンドゥー教の司教クラスの人たちが、炎や煙を焚かせながら音楽に合わせてお祈りをする儀式のようです。

ボートの上から見ている人はほとんど観光客でしたが、陸の方はもっと敬虔な信者とかもいたのでしょうか、分かりませんが。いずれにしても、こういう大規模な宗教的イベントが毎晩行われているなんて、やはり聖地なんだな、と思いました。

儀式を見学し終わったあと、またボートでホテルまで戻ります。
なんだかすごく静か。静寂の中に、モーターボートのモーター音だけが響いている感じ。なんだかすごく神秘的な雰囲気がありました。
この旅の記事:
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