
中国の上海市の郊外にある「南翔(なんしょう)」という街をご存知でしょうか?
「南翔饅頭店」という、日本にも進出している有名な小籠包屋さんがありますが、その名前にも付いている「南翔」という街が小籠包の発祥の地だとされています。
小籠包が生まれたのは、1871年。南翔の「古猗園」という公園の入り口付近にある「上海古猗園餐庁」というお店が元祖だと言われています。
この元祖のお店だけではなく、南翔は小さい街にも関わらず、そこかしこに小籠包のお店が軒を連ねています。さすが小籠包のメッカ!
上海旅行に行かれた方で、豫園の「南翔饅頭店」には行かれた方も多いと思いますが、本場中の本場である南翔の街まで足を伸ばされたことがある方はそれほど多くないのではないでしょうか?
私も上海に住んでいた時、南翔には一度しか行ったことがありませんでした。でも、そこで食べた本場の小籠包の味が忘れられなくて、今回久々に訪れた上海「上海の懐かしの名店を巡る旅」の1つの目玉として、南翔での小籠包食べ歩きに行ってきましたのでレポートします!
上海から南翔まではタクシーで行ける
そんな郊外の街まで自力じゃ行けないよ~、と心配の方!ご心配なく。上海から南翔へはタクシーで行けますので、はじめての方でもそれほどハードルが高くありません。
私たちは、宿泊していた南京東路のウェスティンホテルからタクシーに乗りました。「南翔古鎮」「古猗園」と手書きで書いたメモをホテルのスタッフに見せ、タクシーの運転手さんに指示してもらいました。

上海から南翔へはタクシーで、すいていれば40分程度。私たちは上海市内で若干渋滞に巻き込まれましたが、1時間ちょっとで到着しました。浦東空港へ行くよりもよっぽど近いです。
料金は100元弱(約1500円弱)。上海はタクシーが安いです。南翔へは地下鉄でも行くことができて、地下鉄の方がそりゃ圧倒的に安いですが、南翔の駅に着いてからだいぶ歩く必要があります。それであれば、1500円払ってタクシーで行った方が圧倒的に楽なのでオススメです。

古猗園の入り口でタクシーを降りました。古猗園は南翔の有名な公園なので、この中を観光してもよかったのですが、予定を詰め詰めにしていたので今回はパス。小籠包の食べ歩きに専念します。
それでは、ここから本場・南翔のオススメ小籠包店を3店舗、ご紹介します!
上海古猗園餐庁
この上海古猗園餐庁が、1871年にオープンした小籠包発祥のお店です。
元祖の小籠包を食べられることにワクワクしてきます!

お店の門構えは、いかにも歴史がありそうな感じ。立派です。


立派な門を入って、しばらく歩いて行くと、お店の入り口があります。
おー、建物も非常に趣があっていい感じ!

店内はこんな感じです。
いやー、中国感半端ないです。
見たところ、日本人は1人もいなさそうです。ローカルの方なのか旅行客なのかは分かりませんが、中国人しかいません。
店員さんに人数を告げて、適当に空いている席に座りました。もちろん相席です。

席を確保したら、まずはレジカウンターにオーダーしに行きます。
私たちがオーダーしたのは「原味鮮肉小籠」という、いわゆるオリジナルの味。
16個入っていて30元(約450円)です。や、安い!
食べ歩きをするので、とりあえずこれしか頼みません。


オーダーしてお金を払ったら、こちらの受取所で小籠包を受け取ります。
ガンガン作っているので、すぐに受け取れます。


これが、小籠包発祥の店「上海古猗園餐庁」の元祖の小籠包!!
まず、生地がもっちもちで美味いです!
そして中に入っているスープや肉も確かに美味い!!
あまりの感動に、あっという間に食べ終わってしまいました笑
次のお店に移動します。
縁園食府
ここは有名な店だかどうかも分からなかったのですが、とりあえず、この通りは全て小籠包屋さんで、あまりに多くの小籠包屋さんが並んでいるので、どこに入ったらいいか全く分かりません。
で、店構えが美味しそうだったのと、店内がローカルのお客さんでほぼ満席だったこと、そして、店先にいて私たちを呼び止めてくれた店主のおじさんが優しそうだったので、ここに決めました。
結果、正解だったと思います。

お店の外観はこんな感じ。両隣も全部小籠包屋さんです。

店内は狭いですが、ローカルのお客さんでほぼ満席。さっきの上海古猗園餐庁は観光客かも知れないなと思える中国人もいましたが、ここの縁園食府は確実に全員ローカルな雰囲気。家族連れとか友達と来ている感じです。
ローカルが集まるってことは美味しいに違いないな。

これが壁に貼られているメニュー。指差しでオーダーします。
私たちがオーダーしたのは、もちろんここでもオリジナル、「南翔小籠」16個で30元(約450円)です。

来ました!
うん、すごく美味しい!!
さっきの上海古猗園餐庁よりも生地がもっとモッチリしていて、すごく美味しいです!!
いやー、やっぱりこの辺りのお店はどこに入ってもきっと外さないんだろうな。
これもあっという間に食べ終わり、次のお店に移動します。
南翔老街を散歩
次に行くお店は決めていました。そこのお店までちょっと歩かなくてはならないので、食後の散歩を兼ねて南翔老街でブラブラします。
先程の縁園食府の前の道「古猗園路」を北に歩き、「民主路」を左に曲がってしばらく歩くと南翔老街に到着です。
この古猗園路という道は、ほんとにどれだけあるんだってくらい、小籠包屋さんでいっぱいです。いくつかお店の外観の写真載せておきます。






そうやって小籠包屋さんを眺めながら歩いているうちに、南翔老街に辿りつきました。



南翔老街は、小さな川が流れる水郷です。上海市内で言えば七宝(チーバオ)、上海郊外で言えば西塘(シータン)や烏鎮(ウージェン)みたいな、古い街並みが残る趣のあるエリアです。

この南翔老街を抜けていくと、お目当ての小籠包屋さん「吾介小籠館」があります。
吾介小籠館
吾介小籠館は、南翔の地元の方たちが「南翔で一番美味しい小籠包屋さん」だと言うお店です。観光客はほぼゼロで、地元の人たちばかりが集まる名店だそうで、どうしてもそこに行ってみたかったのです。

小路を入っていくのですが、本当にここで合ってるのかと不安になるようなローカルの人通りの少ない道です。

着きました!
ここが、小籠包発祥の地・南翔で、最も美味しいとローカルが集うお店「吾介小籠館」!!

店内はこんな感じ。
完全にローカルしかいません。
外国人の私たちが入った途端、ジロジロ見られましたが、そんなことでたじろいではいられません。笑顔で返します。


これが吾介のメニュー。
私たちは「鮮肉小籠」(豚肉のオリジナル、10個で20元(約300円))と、「蟹粉小籠」(蟹ミソの小籠包、10個で48元(約720円))をオーダー。
今までの2店舗はオリジナルしか頼んできませんでしたが、おそらくこの吾介より美味しい店はもう無いだろうと判断し、後悔のないよう、蟹ミソ小籠包も合わせて頼むことにしました。

来ました!これがオリジナルの豚肉の小籠包!

そしてこちらが蟹ミソの小籠包!
一口食べてみてビックリ!
う、う、美味い!!
こんなに美味しい小籠包は食べたことがないです。
今まで上海や台湾などで訪れてきた全てのお店はもちろん、本日南翔で訪れた2店舗も遥かに凌駕する美味しさでした。
まず、生地が半端なく美味しいです。分厚くてスープも漏れてこない。分厚いけど、モッチリしていて美味い!
そして、スープ。忘れられない美味しさのスープでした。
ということで、最高のお店に出会えて大満足の小籠包食べ歩きツアーになりました。皆さんも上海旅行に訪れた時には、タクシーで簡単に行って帰って来れますので是非南翔で本場の小籠包食べ歩きをしてみてください!ほんとにオススメです!
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