ウブドから日本の地方創生が学ぶことはたくさんある

日本では地方創生がここ数年の大きなブームとなっていますね。一昔前はみんな東京や大阪のような大都市に出たがって、地方都市での人口減少や老齢化・空き家問題などの深刻さが顕在化しましたが、ここ数年の流れとしては、故郷に戻って何か面白いことをするとか、地方に移住して起業するといった動きがどんどん盛んになって、地方創生のトレンドがどんどん盛り上がってきている気がします。

今回、バリ島のウブドを旅して、ウブドは日本の地方創生が学ぶべきことがたくさん溢れているように感じましたので、今日はちょっと趣向を変えて、このことについて簡単に書いてみます。あくまで、まったく専門家ではない、一般人である私個人の私見です。

Mana Earthly Paradise(マナ・アースリー・パラダイス)

先日ウブドにできたばかりのエコホテル「マナ・アースリー・パラダイス」が気になっていたので、ちょっと見学しに行ってみました。

マナ・アースリー・パラダイスは、ソーシャルビジネスを行う日本のアース・カンパニーという会社がオープンしたエコホテルで、ここまでやるか、というくらいエコにとことんこだわったホテルです。

たとえば、建物は木を一本も切らずに全て廃材を利用していたり、土嚢を積み上げる革新的な建築方法で作られていたりするそうです。また、照明は全て太陽光発電、水は雨水を利用、そして使った廃水は花壇などの水やりに再利用したりするそうです。

また、スタッフも近隣の村から雇用することで地元の雇用を促進し、全ての利益はアジア太平洋の社会起業家支援のために活用されるそうです。

まさに、宿泊するだけで、環境にもよく、地域にも貢献できてしまう、という未来のあるべき形を体現しています。

敷地内には、自然に溶け込むような藁葺きのヴィラがいくつもあり、ここに宿泊することができます。

中はこんな感じです。

敷地内にある「マナ・キッチン」というレストランでは、化学調味料は一切使わず、オーガニックな地元の食材を使い、味噌や塩麹などの発酵調味料を使って調理し、人間が本来持つ免疫力を上げてくれるような、養生食とでも言えばいいのでしょうか、そんな自然にも体にも、そして心にも優しい食事を提供しています。

ちなみに、食べ残しや生ごみなどは、敷地内の植物の肥料などとして再利用するのだそうです。まさに、そこまでやるか、というエコを追求したホテルです。

今回は見学だけでしたが、次回は是非泊まってみたいと思います。

9 Angels Warung(ナイン・エンジェルス・ワルン)

ナイン・エンジェルス・ワルンは、究極のエコレストランです。

ここも気になって見学に行ってみました。

入り口はこんな感じで、いかにもエコな雰囲気が漂っています。

おー、エコ感が半端ないですね。

でも、このナイン・エンジェルス・ワルン、エコなのは雰囲気だけじゃないんです。

実はここ、全てがセルフサービスのレストランなのです。

食事を器に装うのも、片付け、そしてお皿を洗うことまで全てセルフ。

そして何よりびっくりなのは、お金を払うのもセルフサービスなんです。

店内はこんな感じです。

地元食材で作ったベジタリアン料理がたくさん並んでいます。ここから好きなものを好きな分、セルフで取ります。

そして、ここで自分が使ったお皿を洗って返します。

そして、食べた分の料金をこのボックスに入れます。

はじめての方のために、ルールが多言語で書かれています。

誰も監視していませんので、無銭飲食だってやろうと思えばできてしまうでしょうけど、人と人、それぞれの信頼のもとに成り立っている、究極のシェアリングダイニングです。

最近日本では、コンビニが本当に24時間年中無休である必要があるのか、宅配便が本当に翌日に届かなきゃならない必要性があるのか、みたいなことが議論に上っていますが、利便性はどこまで行っても更に利便性を追い求めることになり、それによって過酷な労働環境を生む。地球の向かう先がこういうことで本当によかったんだっけ?ということが話題になっています。

ここはまさに自由。作る人も毎日作りたいものを作って、置いておく。食べる人も自由。食べたいものを食べたいだけ食べて、食後に読書でもゆっくりしたければゆっくりして、そして消費した分だけ自己申告で支払う。そんな共生で成り立っている、古そうに見えて実はすごく新しいエコレストランです。

Hubud(フブド)

フブドは、ここバリ島のウブドにできたはじめてのコワーキングスペースです。

え、ウブドで仕事する人なんているの?と思うかも知れませんが、実はウブドはいまや世界を代表する社会起業家が集まる地になっていますし、休暇中にちょっと仕事をしたいなんて人もいるでしょう。

Hubudという名前の由来は、Hub in Ubud(ウブドのハブ)ということのようです。

日本でもそうですが、世界でもワークライフバランスの動向があります。仕事とライフスタイルの両立をうまく図り、充実した人生にしようという動きです。

5Gの時代になり、人は会社という物理的な場所に集まらなくても遠隔で仕事ができるようになります。好きなところに住んで、好きな仕事をする。それはフリーランスという意味だけではなく、会社に帰属していたとしても、会社の近くに住んでいなくても仕事ができるようになる時代が世界的に訪れようとしています。

そうなった時に、私たちはどこに住みたいんですかね?

スノボが好きなら、雪山に住んだっていいかも知れません。ハワイが好きならハワイに住んだっていいかも知れません。でも、東京の会社に帰属している、みたいなことが現実になる日もそう遠くなさそうです。

ここが入り口です。

エントランスはこんな感じです。

建物の中は、竹がうまく使われた建築になっています。

ここウブドは、竹を使った建築が有名です。今回は行けませんでしたが、前回訪れたグリーンスクールという学校は竹の建築が本当に素晴らしいです。

そしてここフブドは、ライスフィールドを眺めながら仕事ができてしまうという贅沢さ。

面白いものですよね。一昔前は、田舎の農家出身の若者が東京に出たい出たいというマインドだったのに(今もまだあると思いますが)、今や田んぼを眺めながら仕事をすることがクールで贅沢であるという価値観が生まれているわけですからね。

まだまだマスではビーチリゾートばかりが注目されがちなバリ島ですが、内陸部のウブドは自然が豊かで、「神々が住む」とたとえられる神秘的な森や渓谷に囲まれているエリアです。様々なソーシャルビジネスがここウブドで立ち上がり、小さい村ですが世界的に注目されている場所です。

こんな場所に移住して、自然と共生しながら、エコな生活を送り、仕事ができたら最高です。これからウブドのコワーキングスペースはどんどん増えていくと思います。

まとめ

今回ウブドを旅して感じたことは、日本の地方創生が学ぶべきことがたくさんあるんじゃないかってことです。ウブドのそれは、ウブドが持つ本来の良さをとことん研ぎ澄まして考えているように感じました。

日本の地方創生の施策が最近よくニュースになりますが、(もちろん全てとは言いませんが)どこか奇をてらった、話題になることをやっているだけに過ぎない、というものが多いように個人的には感じます。

インスタ映えのスポットを作ることも観光客誘致のためには大事なことでしょう。でもそれは一時的な話題であって、いつか飽きられます。コワーキングスペースが流行りだからといって、最近日本にもコワーキングスペースが増えてきていますが、話題に乗っているだけの場所が多いような気がして、本当にそこで仕事をするニーズが作れているか疑問に感じることもあります。

マーケターが自社の製品をとことん追求して、広告とかで単に面白いことをやるんじゃなくて、製品を研ぎ澄ますことに注力するのと同じように、日本の地方創生の在り方ももっとその土地その土地の本来持つ魅力や価値や資源というものを見つめ直して、それ自体を真正面から訴求していかないと、サステナブル(持続可能)な地方創生にはならないと感じました。

ウブドは、単なるエコ好きだけが行く場所ではないですね。小さな村ですが、かなり勉強になる場所です。もしご興味があったら、是非訪れてみてください。

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Author: admin

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